2008年3月29日土曜日

日本陸連トレーナーセミナー

初めて日本陸連トレーナーセミナーで「婦人科疾患」というタイトルの講義をしてきた。
このセミナーは日本陸連のトレーナー部会が開いているもので、体育大学の学生トレーナーとか、すでに治療院で活動しているトレーナーとか、そういう比較的若い世代のトレーナーを対象にして行っている。退官された前任の先生にかわって、今年から僕に依頼が来たわけだ。
この2日はその準備に費やしたわけだが、看護学校の講義のように、いろんな疾患や解剖を、教科書を読むようにズラズラ羅列していっても面白くなかろう。それなら、僕がいちばん現場のトレーナーに知っておいて欲しいこと、いちばん訴えたいことに焦点を絞って話した方が、聞く方も役に立つだろう。そう思って、無月経の女子長距離選手に対する考え方、月経時期調節を用いたコンディショニングの方法、性別検査の現況、の3点に絞る構成にした。その結果、事前に配布したテキストの内容とはだいぶ乖離してしまった。
講義はやはりまだしゃべるのに慣れていないところがあるのだろう、もっと余裕をもってエピソードをはさんだり訴えたいところを強調したりインパクトのあるスライドにしたり、上手にやれたらなあと思う。
ただ、講義の後の質問の内容や感想のメールを見ると、少なくとも何人かの受講生にとっては関心がある、または困っているところを話題にできたようだ。
ただ無月経の選手に対してHRTを行うといってもなかなか骨密度がてきめんに上昇してきてくれるわけではない。なんとかしなくてはならない、というところまでは自信を持って言えるが、こうすれば絶対大丈夫、という治療が確立していないことが問題だ。今後がんばっていきたいところだ。

講義が終わって、自分が共同演者になっている埼玉県婦人科内視鏡研究会の会場に急ぐ。ぎりぎり間に合って浦和の県民健康センターに着いたが、あれ、研究会はやっていない。早合点して会場がどこかを確かめずに以前と同じと勘違いしていたみたいだ。少々がっかり。

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