2008年5月28日水曜日

アメフト・ドーピング問題の続き

先に引用した日本内分泌学会での発表に関して、追加情報を。
まず、アメフトにおけるドーピング検査の現況について。
米国ではかなり以前から大学、プロでドーピング検査が導入され、非常に多くのドーピング検査が実施されているとのこと。アメフトは本場では決してドーピングに寛容な競技ではないということだ。
日本のアメリカンフットボールでは1999年の第1回W杯に出場した選手が初めてドーピング検査を受けている。また2003年の第2回W杯でもドーピング検査が実施されている。
一方、日本国内では2005年からドーピング検査を導入し、社会人選手権、学生王座決定戦、日本選手権で検査を実施している。昨年、川崎で開催された第3回W杯でもドーピング検査が行われ、このW杯に出場した45名の日本代表選手は1年間抜き打ち検査対象者リストに登録し、数名が実際に検査を受けているとのことだ。
僕が懸念したのとは異なり、国内でもトップレベルではきっちりドーピング検査がなされていることがわかった。各チームでも(トップチームでは)ドーピング教育が徹底されているという。
ただしそれ以下のレベルの選手については実態が把握できていないのは確かだ。
アメリカンフットボールはついドーピングに手を出したくなる側面を持つ競技である。てっとり早く体を多くして筋力を増強することが、即、競技力につながりやすいように思える。
おそらく掲示板に書き込んでくるような選手は、「それ以下」のレベルであろう。中には競技を始めたばかりの大学新入生や高校生も混じっているかもしれない。
今後はそうした若い選手たちへの啓蒙が必要になってくる。こうした発表が変にセンセーショナルに報じられて、せっかくのアメフトという競技がダーティーなイメージをつけられないよう、スポーツドクター側も先手を打っていく必要がある。

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