2014年11月9日日曜日

指導者Q&A「生理痛の強い選手への対応」

Q:生理中に腹痛など痛みがひどい選手に対して、休ませるべきなのか、無理して練習を続けるように指導すべきなのか迷います。判断する基準はありますか?

A:まず「無理して練習を(強制的に)続けさせる」という選択肢はありません。熱が出ている選手や骨折している選手に走らせるのと同じで、ハラスメントです。
傍目にもパフォーマンスが落ちていたり、辛そうであったりするにも関わらず、本人が「なんとかやれるから練習をしたい」と言ってきた場合が悩むところです。チーム戦術練習などでは、本人のパフォーマンスが低くても参加する意義があるでしょうから、一概に練習参加を否定はできません。一方、個人競技の多くにおいては、思い切って休ませるほうがコンディショニング上有利なことが多いのではないでしょうか。あるいは練習をさせるにしても、量を加減する、タイムやパフォーマンスを割引いて評価する、などの配慮が望まれます。
そもそも毎回月経時の症状がひどい選手に対しては、低用量ピル、適切な鎮痛薬の処方などの医学的介入が必要ですから、婦人科医に相談するよう、促してあげて下さい。

(日本体育大学の文部省委託事業 女性アスリート育成・支援プロジェクト 月経周期を考慮したコンディショニング法 に掲載していただいたQ&Aです)

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